サービスの目を若い頃から養おう

2013年6月9日 記 : ITCクラブ専門指導員 鈴木 朗

学生の方から「僕は何の特技も無い」と聞いた事がありますが、特技と同様に大切な事が他にもあります。それは人を喜ばせたいと思う気持ちだと思います。人に対する優しい目を勉学と共に養って欲しいと思います。

日本は様々な技術を保有した国ですが、その技術を人に優しく使えるようにするためには使う人への心配りが重要です。そして既に在る商品にサービスの心を加えて新しい商品を生み出すこともできます。

高齢化社会を例に上げると、それは日本だけの問題ではありません。文化の違いは考慮しなければなりませんが、日本で喜ばれるサービスを考案するという事は、海外でも役に立つと考えても良いと思います。

ニュースで「農園付きサ高住(サービス付き高齢者向け住宅の略称)」について聞きました。「野菜作りを通して近隣の人達とのコミュニケーションを図る」というコンセプトで用意されたものです。「毎日畑に行くことで健康的になった」、「野菜を育てる事で生きがいができた」、「作った作物を友達と食べる楽しみができた」と、喜びの声がありました。

エジソンの言葉に「必要は発明の母」と言う言葉がありますが、同じ問題に遭遇しても気づかない人は気づきません。この商品企画をされた方には 高齢者の方への健康とコミュニケーションを考える目があったからだと思います。医療や介護システム、生活空間の改善、商品開発など様々な会社で必要とされる能力だと思います。

身近な御高齢の方や御両親、ペット、友人など、貴方を取り巻く人達の中にも参考になる事がたくさんあると思います。 就職はまだ地平線の向こうかもしれませんが、若い頃からその目を養っておく事はとても大切な事だと思います。

以上